いろはにほへと ちりぬるを
わかよたれそ つねならむ
うゐのおくやま けふこえて
あさきゆめみし ゑひもせす
色は匂へど散りぬるを(いろはにおへど ちりぬるを)
我が世誰そ常ならむ(わがよだれぞ つねならむ)
有為の奥山今日越えて(ういのおくやま きょうこえて)
浅き夢見じ酔ひもせず(あさきゆめみじ よいもせず)
〔は・ひ・ふ・へ・ほ→わ・い・う・え・お
ゐ→い
ゑ→え】
「今様」とよばれる、7・5調。
平安時代末期にはやった詩の形式。
意味:
「花もいずれ散ってゆく(人もまた死んでゆく)。常に変化し移りゆく世の中、迷いを乗り越えれば、夢を見たり酔ったりすることもない心境である」